三角関数の合成
a sinθ+b cosθ = √(a²+b²) sin(θ+α)
ただし α は cosα = a/√(a²+b²)、sinα = b/√(a²+b²) を満たす角
ひとことで言うと
sin の波と cos の波を足すと、1つの sin の波にまとまる
動く図解
━ y = sinθ ━ y = √3 cosθ ━ 足した y = 2sin(θ+60°)
上の図は、sinθ の係数 a = 1 を x座標、cosθ の係数 b = √3 を y座標にとった点 (1, √3) です。原点からの長さは r = √(1+3) = 2、x軸とのなす角は α = 60°(π/3)です。下の図は、y = sinθ と y = √3 cosθ の2つの波と、それを足した波です。足した波は、高さ2の1つの sin の波 y = 2sin(θ+60°) にぴったり重なり、θ = 30°(π/6)で最大値2になります。
なぜ成り立つ?
2方向から押すと、1方向の力にまとまる
重い荷物を、東向きに a の力、北向きに b の力で同時に押すところを想像してください。荷物は東にも北にも行かず、斜めの1方向に √(a²+b²) の強さで動きます。2つの押し方は、向きと強さを決めれば1つの押し方にまとめられるのです。
三角関数の合成も同じで、「sin 向きに a」「cos 向きに b」の2つを、強さ √(a²+b²)、向きのずれ α の1つの sin にまとめています。
式で確かめる
加法定理で右辺を開くと
r sin(θ+α) = r cosα sinθ + r sinα cosθ
これが a sinθ+b cosθ と一致するには、r cosα = a、r sinα = b であればよい。つまり点 (a, b) の、原点からの距離が r = √(a²+b²)、x軸とのなす角が α です。
使い方の例題
例題1:sinθ+√3 cosθ を合成し、最大値と最小値を求めよ
- 点 (1, √3) をとる。r = √(1+3) = 2
- cosα = 1/2、sinα = √3/2 より α = 60°(π/3)
- sinθ+√3 cosθ = 2sin(θ+60°)
答え:2sin(θ+60°)。最大値 2、最小値 −2
例題2:sinθ−cosθ を合成せよ
- 点 (1, −1) をとる。r = √(1+1) = √2
- cosα = 1/√2、sinα = −1/√2 より α = −45°(−π/4)
- sinθ−cosθ = √2 sin(θ−45°)
答え:√2 sin(θ−45°)
よくあるミス
- 点を (b, a) にしてしまう(sin の係数が x座標、cos の係数が y座標)
- tanα だけで α を決めて、象限をまちがえる(cosα と sinα の符号を両方確かめる)
- θ に範囲があるのに、最大値を何も考えず r と答える(θ+α の動く範囲を必ず調べる)
確認の1問
√3 sinθ+cosθ の最大値は?
√3 sinθ+cosθ = 2sin(θ+30°) なので、最大値は 2 です。√3+1 は「それぞれの最大値を足した」ミスです。sinθ と cosθ は同時に最大にはなりません。
関連
関連する公式
- 加法定理
- 2倍角の公式
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